ボーイング

ボーイングは世界最大の航空宇宙メーカーです。シカゴに本社をおき、140,000人以上の従業員がアメリカを始め世界65カ国以上にいます。日本ではボーイングと聞くと、777や747ジャンボジェットといった飛行機のイメージが強いですが、実は人工衛星なども製造しています。スペースシャトルの軌道船(人や貨物をのせる部分)も製造していました。
今回の「宙市」では、航空分野は主力機の777や787、宇宙分野では次世代ロケットであるSLS (Space Launch System)の模型をボーイングジャパン様の協力の元で展示しています。

777-9

777X(ボーイングトリプルセブンエックス)シリーズは777ファミリーの新シリーズの機種です。その中でも777-9は座席数と胴体の全長が世界最大の双発旅客機(エンジンが2基の旅客機)になります。777-9はエンジン性能や空力性能の向上により、競合他社よりも燃料使用量と排出量を10%削減し、運用コストを10%削減します。また、民間機としては初めて折りたたみ式の主翼を採用しており、翼端部分を垂直に立ち上げられるようになっています。787と同様に炭素繊維複合材でできており、日本の製造分担割合は現行の777と同じ主要構造部位の21%で、川崎重工業、三菱重工業、SUBARU、新明和工業、日本飛行機の5社が参画しています。

787

787 DreamLiner(ボーイング787ドリームライナー)は長距離用の中型機です。軽くて強い炭素繊維複合材を使用して、大幅に燃費が改善し、従来大型機でしか運行することができなかった路線を中型機でも運行することができます。さらに最高巡航速度がマッハ0.85(918km/h)まで上がっています。世界で初めて発注したのがANAということもあり、日本とのかかわりが深い機種です。機体の35%以上が日本製であり、非常用酸素マスクが東洋人にもぴったり合うようになっています。

SLS

SLS(Space Launch System)はNASAが開発している、世界最大級の推進力と打ち上げ能力を持つ打ち上げロケットです。月や火星、さらには木星や土星にまで人や物資を送り込むことを主な目的としており、そのためミッションに合わせて性能を変えられるように設計されています。開発ではスペースシャトルで用いられた要素を改修したものを多く使用しています。ボーイング社は第1段エンジンの燃料タンクやエンジンを固定するセクション、第2段の極低温推進機の開発設計を担当しています。